「戦国史」-百戦して百勝することは、善の善なるものにあらず
2016/09/21
戦国史は、天下統一シリーズを彷彿とさせるインターフェースとマニアックな武将設定など、無料でもプレイできる戦国シミュレーションゲームとしては非常にこだわった作りになってます。
■初めて本格的に触ったフリーゲームかも?
戦国史は厳密にはフリーソフトではなく、有料バージョンもあるのですが、基本的なプレイは無料でもできるので、無料プレイしかしたことはありません。
初めてこのゲームを見かけたのは、私の友人の家でした。お互い戦国時代や戦国シミュレーションゲームが好きだったので、こういうゲームがあるんだよと教えてくれました。
ぱっと見た感じ、好き嫌いが分かれそうなゲームです。その人の奥さんいわく「何が楽しいのかわかんない。だってずーーーーーと画面が変わらないんだよ!」っていうくらいに、見た目に変化がありません。
しかし、戦国シミュレーションゲームをたしなむ者は、そのくらいなんとも思いません。むしろ、それでいいんです。
■当たり前に勝ち、当たり前に負ける
戦国史の戦闘は、すごく簡素です。天下統一でも5部隊+別働隊という操作対象がありましたが、これはもっと少なくて最大3部隊です。しかも実際のところ、全体として前進したり攻撃したりを選ぶだけなので、操作するのは1ターンに1部隊ということになります。
優秀な武将に多くの兵を与えてぶつかり合えば、だいたい損害比では勝つことができます。
■百戦して百勝することは、善の善なるものにあらず
しかしただ闇雲に勝ってもあまり意味がありません。制限ターン内に野戦で敵を追い払わないと攻城戦に入れないし、お互いに野戦軍が十分だとなかなか決着がつきません。
損害比で勝っていればそのうち相手の抵抗力が弱まってくるかと思えば、COMはお金がマイナスでも特に困らないのか、いくらでも戦力を回復させてきますので、川中島の合戦はいつまでたっても終わらないのです。
というわけで、野戦で勝つことよりも、相手の戦力の供給や、勢力自体を縮小させていけるようにしないといけません。
そのためには敵主力を避けて領地を攻略しないといけませんし、そのためには敵よりも多くの攻撃集団を用意しないといけないことになります。
というわけで、同盟を活用して敵を減らし、一つの敵に多くの戦力を差し向けることになるんですね。
外交に比重が置かれているというのは、いいデザインです。
■プレイヤーチート必須?の弱小大名
天下統一もそうでしたし、おそらく影響を受けているだろうこの戦国史も弱小大名での攻略はものすごい難易度になってます。
コーエー系の戦国シミュレーションゲームでは、ちょっと慣れれば弱小大名でも統一できるようになるものですが、これはマジで無理。
できるという人もいるようですが、基本的にプレイヤーチート満載です。ゲーム的な使用を逆手にとって勢力を拡張するようなことをすることになります。
まぁ、弱小大名でクリアできてしまうゲームもどうかと思いますが。