「信長の野望・将星録」-ぬるゲー過ぎてもったいない
2018/07/23
信長の野望・将星録は、信長の野望シリーズでは珍しい作品です。個人的にはCOMがもっと頭がよく、勢力拡張がうまくて手強ければ、最高傑作にもなれたのではないかと評価しているんですが。戦国シミュレーションゲームとしては、箱庭要素が強調され始めたきっかけでした。
■全国1枚マップ
現在の信長の野望シリーズでは一般的となっていますが、内政マップと戦場マップが統合されて、1枚のマップで全域が表現され始めたのは、信長の野望・将星録が最初でした。
城から出陣した部隊は、マス目を少しずつ進んで敵の城に近づいていきます。
ターンを終えると相手の番になりますので、相手も城から部隊を出して迎え撃ってくるのが見えます。
そこで、「あ、なんかちょっと敵が多いな」と思ったら、次のこちらのターンでお城に帰るとか、そういう自然な反応ができるようになったのは、大きな変化でした。
■惜しい・・・すごく惜しい
部隊には方向の概念があり、側面や背面から攻撃されると不利な戦いを強いられます。
だから攻め込むときには、主力が奇襲を受けないように団子になって互いに連携がとれるようにしないといけないのですが、コンピューターにはそういう脳みそがなかったのです。
戦国シミュレーションゲームにはよくある話なのですが、システムはよくできているし、人間はそれを楽しみ活用することができるものの、コンピューターがシステムに対応できないせいで無意味になってしまっています。
結局のところ、こちらが攻め込むときは正面から敵と戦いますが、敵に攻め込まれたときは、あさっての方を向いているお馬鹿な敵を側面攻撃で容易く撃破できてしまうのです。
■簡略化された攻城戦
信長の野望・将星録の攻城戦は、いい具合に簡略化されてました。
ちょっと単純すぎて嫌いだという人もいるかもしれませんが、私はああいう操作が楽なシステムは好きです。ルールが複雑なのはいいんですが、操作がめんどくさいのは嫌いなタイプでして。
包囲を続けながら、ちょっとずつ城の防御度を削っていく感じで、戦国シミュレーションゲームっぽい雰囲気は出ていました。
城の解囲のために敵が他の城から部隊を出したり、同盟国が解囲しに来たりしたならば、駆け引きを楽しめたと思います。
やったことはないのですが、人間同士でプレイしたら面白そうだなーって思いますね。
■のんびりまったり
あまりにも敵が弱すぎるため、戦国シミュレーションゲームとしての手応えはなく、のんびりと武将を育てて、大軍を率いられるようにして無双させて楽しむゲームになってしまいました。
とはいえ、元々箱庭要素が強かったため、それもつまらなくはありません。
畑や田んぼにいるユニットの防御力は極端に低くなるため、敵がそこに来ることを前提にして、自軍は町の上で迎え撃ったりするととんでもない活躍をしたりします。
そういう、戦略的な町作りをするのも、信長の野望・将星録の一般的な楽しみ方だったと思います。